アフリカのほぼ全土はかつてヨーロッパの国々によって植民地化されており、タンザニアが独立したのは1960年代のことです。緑と海に囲まれた自然豊かな国で、さまざまな野生動物を見ることができるサバンナやアフリカ最高峰のキリマンジャロがあるなど有名な観光スポットを保有している国になります。
東アフリカ・タンザニアを代表するポップアート。創始者であるエドワード・サイディ・ティンガティンガ氏(1932-1972年)が道端で描き始めたことが由来となります。その描き方はエナメルペンキと建材の板が使われており、タンザニアの動物や村の風景などを描いた素朴なものです。エドワードの死後も、彼が当時絵を売っていた同じ場所で弟子たちが志を受け継ぎ進化を続けています。
アーティストたちの生活は決して豊かとよべるものではありません。ですが、彼らは作品を生み出すことに誇りを持ち、そして全力で楽しみながらティンガティンガを描いています。そうした明るい性質が作品にも表れているのか、彼らの描くティンガティンガは色彩豊かで明るい作品がとても多いです。
雲の上にひょっこり頭を出すアフリカを代表する山、キリマンジャロ。
なんだか、日本人に馴染み深い富士山にも見えませんか?
バオバブの木には精霊が宿っているといわれ、描かれるバオバブの木には顔がある作品もあります。
広いサバンナにいる動物たちがティンガティンガ独特のタッチで数多く描かれています。その動物たちの表情はアーティストによりさまざまです。
ティンガティンガは、描いては屋外で太陽のもと作品を乾かし、乾いたらまたペンキで描き、
そしてまた太陽のもとで作品を乾かすという工程を何度も経て完成します。
描いては乾かし、描いては乾かしといった工程を繰り返すことで、
アフリカの太陽のエネルギーをたくさん吸収した深みある豊かな色彩の作品に仕上がります。
①キャンパスを一度白くします。
②背景を描いていきます。
③アフリカの太陽のもと、乾かします。
④輪郭を描いていきます。
⑤モチーフを描いていきます。
⑥さらに乾かします。
⑦さらに細部を描いていきます。
⑧さらにさらに乾かします。
⑨サインを入れます。
⑩完成です。